スクラムを半月くらいやってみて

スクラムマスターとしてプロジェクトを手伝ってだいたい半月くらい。プロジェクトの中身は実際にはよくわからないのだけど、朝会でのメンバーの発言の歯切れや、前日からの進捗などを注意深く聞くことにより、プロジェクトの息遣いのようなものから、隠れた課題を掘り起こすことができる。これはプロジェクトの方針と成果物を定めるプロダクトオーナーと、プロジェクトの進行をスムーズするためのカイゼンをメンバーに促すスクラムマスターを分業化するスクラム方式だから成せる技であって、両方を兼任する一般的プロジェクトマネージャーには少し荷が重いかもしれない。

以下、半月間の進捗

  • 仕事に大事なのはワクワク感であり、ワクワク感を維持するためにルールを決める必要がある
  • 付箋を使ったアナログカンバンがヤレてきたのでワクワク感がなくなってきている。早急に模様替えをしなければならない
  • 作業を仮で定型化することにより、実際のワークフローとカンバンボードのワークフローが合わないこともわかってきた。仮で進めることで問題点が明らかになるということもわかった。メンバーが非常に優秀で協力的なので、その辺も踏まえたディスカッションができていて、カイゼンもやりやすい

 

スクラムメモ

カイゼン・ジャーニー」を読んだこともあり、自分の参加しているプロジェクトでスクラムを導入することに。加えて、別の支援している事業で実施中のスクラムを改善・成長させるための力づくりも兼ねて。

ということで気づいたことのメモ。

  • メンバーにとっては、タスクカンバンがわかりやすくてウケがいい。自分の手持ちのタスクを開示しているのでやりやすい。
  • 管理の観点からは、そもそもタスクカンバンの作りから検討したくなる。おそらくスクラムで最初にとりかかるであろうTodo、Doing、Doneでは実務上扱いづらい部分がでてくるので、上流できちんとバリューストリームマッピングを行い、それに従ったカンバンを作るのが厳密にはよいのだろう。
  • しかしながら今回のプロジェクトは非定型業務で非ソフトウェア開発なので、汎用的なタスクカンバンを利用することに。
  • この辺の作業の設計がマネージャーにかなり問われてくる。
  • つまり、スクラムでは、メンバーではなくマネージャーが作業改善に寄与する部分が多く、完全ボトムアップではなくミドルダウン(?)の手法なのだと始めて見てから気づいた。
  • このあたりの議論は2000年代後半にトヨタ生産システム研究の集大成である「トヨタのカタ」にも記載を見たような気がする(現在読んでる途中)。
    ※おさらいですが、スクラムは1980年代の製販の壁を越えたプロジェクト・組織管理を行っていた企業の組織研究とトヨタ生産システムをソフトウェア開発に応用したものです。
トヨタのカタ 驚異の業績を支える思考と行動のルーティン

トヨタのカタ 驚異の業績を支える思考と行動のルーティン

 

 

「Darkest Hour」を観て、「カイゼン・ジャーニー」を読んで泣いた話(ネタバレなし)

オスカーでも話題になった、ゲイリー・オールドマンが主役のウインストン・チャーチルを演じる第二次世界大戦初期を描いた映画「Darkest Hour(邦題:ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男)」を観て泣いてしまった話と、また、話題のカイゼン・チームビルディング本の「カイゼン・ジャーニー」を読んで、やはり泣いてしまった話。

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CES 2018の記事とりまとめ

CESに行けなかったので行ったつもりになるため、記事をまとめ読み。実際に行くより多くの情報量を目指して。

家電の見本市といいつつ、自動運転関連の記事が多いですよねー。

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システム・インテグレーションという仕事

過去システム開発をしていて、そして今は発注したり内製したりをリードする立場からシステムの開発に携わっていてあらためて意識しているのは、システムはアプリとインフラを用意したからといって動くわけではなく、インテグレーションが必要、ということです。

仮にウォーターフォール方式で開発した場合、要件定義書をアプリチームとインフラチームに渡して別々に作業をさせた場合、絶対にシステムはできあがりません。

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プロジェクトの遅れと向き合うには(メモ)

年末年始の自分への課題図書として、「ブラックスワン」で有名なナシーム・ニコラス・タレブの「反脆弱性Antifragie)」という本を読んでいるなかで、プロジェクトはなぜ遅れるのかという疑問に対する一貫したアイデアが浮かんだのでメモしておきます。

 

「反脆弱性」上巻14章に「グリーン材の誤謬」というエピソードがあります。

「グリーン材」という木材の一種をトレードすることで多額の利益を得ていたトレーダーが、じつはグリーン材の「グリーン」の意味を知らなかった(しかし誰も注目しない材木に関する知識や需要予測などについては誰よりも詳しかった)、というものです。グリーン材でいう「グリーン」のような見えやすい知識はあまり意味がなく、多くの人には見えにくいところに本当に役に立つ知識があることを示しています。(「グリーン」の意味を知るには本書を買ってくださいね) 

 

 

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「10年間ブロックチェーンの実利用を誰も思いついていない件」について

昨年末に話題になったブロックチェーンに関する記事(長い)をやっと読んだので感想を書きます。邦題をつけるならたぶん「10年間ブロックチェーンの実利用を誰も思いついていない件」。

hackernoon.com

この記事の主張は、ブロックチェーンが元帳を分散保有することで貨幣や決済を電子化できるテクノロジー「だけ」に注目して、仲介人を省いた超効率的・低コストなビジネスないしシステムが実現すると考えるのは誤りだということのようです。具体的に以下のような理由を実例を挙げて説明しています。

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